膀胱炎の治療について。考えられる種類や原因から見る治し方|イーヘルスクリニック

排尿時の痛みを引き起こす代表的な疾患は急性膀胱炎です。女性に多く見られ、頻尿、血尿、排尿時痛が特徴です。ほとんどの方が排尿が終わるときに、尿道の不快な痛みを感じます。

基礎疾患がなくても、尿道から侵入した細菌により発症するのが一般的です。

尿検査で炎症細胞や細菌が確認され、抗生剤治療で数日以内に治癒します。放置すると発熱、倦怠感、背部痛がある場合は腎盂腎炎の可能性があります。

重症化のリスクがあるため、早めに医療機関を受診することが重要です。

当院でも膀胱炎治療を行っていますので、気になる方はお気軽にご相談ください。

膀胱炎とはどんな病気?

膀胱炎とはどんな病気?

膀胱炎とはどのような病気なのか詳しく解説します。

膀胱炎とは

膀胱とは、尿をためる柔らかい粘膜の袋を指し、その袋が炎症を起こすことを膀胱炎と言います。膀胱炎は尿路感染症の一種で、主な症状には排尿痛、頻尿、尿意切迫感、残尿感、下腹部痛、尿の混濁が含まれます。

さらに大腸菌などの腸内細菌が尿道を通って膀胱に侵入し、増殖することで発症するのが一般です。

また、血尿も見られることがあり、軽度な発熱にとどまります。膀胱炎は単純性と複雑性に分類されます。

膀胱炎にかかった際の初期症状

膀胱炎かどうか確かめるには、以下の症状をチェックしてください。

  • トイレに行く回数が増える
  • 白濁した尿が出る
  • 排尿の終わりに下腹部が痛む
  • 残尿感がある
  • 急激に尿意を感じて漏らしてしまう(切迫性尿失禁)

膀胱炎により尿が濁るのは、細菌との戦いにより白血球や炎症部位からの分泌液、さらには炎症で剥がれ落ちた膀胱粘膜が尿に混入するためです。

この濁りは膀胱炎の典型的な症状の一つで、炎症の程度を反映しています。

膀胱炎になる原因

膀胱炎は女性に圧倒的に多く見られる疾患です。女性のほうが男性より尿道が短いため、細菌が膀胱に到達しやすいのが原因です。

通常、排尿により細菌は体外に排出されますが、尿を我慢したり体調不良時には細菌が繁殖し、膀胱炎を引き起こします。

この病気の発症メカニズムは、日常生活の習慣が密接に関連しています。

膀胱炎の種類は主に4つ

膀胱炎の種類は主に4つ

膀胱炎は複数の症状があり、それぞれ特徴が異なります。ここでは4種類の膀胱炎に関してご紹介します。

単純性膀胱炎

尿路に機能的・形態的な異常がない方が発症する膀胱炎です。20~40代の性的活動期の女性が多く発症すると言われています。

尿意を我慢、月経、体の冷えが原因となることがあります。さらに妊娠、便秘、性交渉なども誘因となるので注意が必要です。

主な症状としては頻尿や残尿感が挙げられます。この種の膀胱炎は、健康な人でも日常生活のさまざまな要因により発症する可能性があり、適切な生活習慣の維持や対策が重要です。

単純性膀胱炎は通常、適切な治療により改善しますが、再発のリスクもあるため症状が現れた際は早めに医療機関を受診することが推奨されます。

出血性膀胱炎

ウイルス感染、放射線治療、抗がん剤治療などの原因で発症する膀胱炎の一種です。主な症状は血尿で、これに加えて頻尿、排尿時の下腹部痛、残尿感など他の膀胱炎と共通する症状も現れます。

その他にもアレルギー反応や薬物使用などが原因で発症することもあります。

さらに尿路結石や腎炎なども引き起こすことがあるので、症状が現れた場合は速やかに内科や泌尿器科などの専門医による診察を受けることが重要です。

複雑性膀胱炎(慢性膀胱炎)

尿路や全身に基礎疾患がある慢性的な膀胱炎です。尿の停滞を引き起こす形態異常、尿路周囲のがん、前立腺肥大症(前立腺がん)、免疫力の低下などが基礎疾患となることが多いです。

慢性膀胱炎は基礎疾患を解決しない限り完治が難しいとされています。自覚症状はほとんどありませんが、突然悪化したり発熱や腰痛が現れたりしたときは注意が必要です。

間質性膀胱炎

細菌やウイルス感染が原因ではないことが特徴で、尿検査でも異常が見られないことが多いです。女性に多く発症し、症状は急性膀胱炎と類似していますが、下腹部の強い痛みに特徴があります。

痛みは膀胱に尿がたまった状態で強くなり、排尿により軽減する傾向にあります。また、精神的ストレスや刺激物を含む食品の摂取によっても痛みが誘発されるので注意が必要です。

ただし、間質性膀胱炎の診断は難しく、生活の質の改善に焦点を当てた治療となります。

自力で行う膀胱炎の治し方

自力で行う膀胱炎の治し方

膀胱炎は生活習慣が大きく影響しているため、普段行っている行動を見直すことが大切です。

水分をこまめに摂取する

十分な水分をとることは、膀胱内の細菌を排出する助けとなります。成人の適切な尿量は1日1000~1500mlとされ、平均して1日4~6回の排尿に相当します。

特に夏場はこまめな水分補給が必要です。ただし、カフェインを含むコーヒーや緑茶、アルコール飲料は利尿作用があり、体内の水分を減少させることがあるため、過度の摂取は避けてください。

これらの飲料は脱水症状を引き起こし、結果として膀胱炎のリスクを高める可能性があります。バランスの取れた水分摂取が、尿路の健康維持に必要です。

尿意を催しても我慢しない

尿意を我慢しないことは、膀胱の健康維持に重要なことです。尿を長時間膀胱内にためることで、細菌が増殖しやすい環境が作られ、膀胱炎のリスクが高まります。

また、頻繁な尿意の我慢は膀胱の筋肉を伸ばし、正常な収縮機能を低下させることがあります。これにより残尿量が増え、さらに細菌増殖のリスクが上がるので注意が必要です。

加えて長時間の尿意を我慢するのは、膀胱壁に圧力をかけ尿が腎臓へ逆流する危険性も生じます。さらに、尿意を我慢するのが習慣的になってしまうと、膀胱容量の拡張や尿意を感じにくくさせ、排尿障害につながる恐れがあります。

そのため、水分を摂取して3〜4時間に一回はトイレに行くようにしましょう。

性行為前後にはデリケートゾーンを清潔にする

性交渉は膀胱炎になる要因の一つです。性行為中に細菌が尿道に侵入しやすくなるため、予防策をとることが重要です。

例えば、性交渉の前後にシャワーを浴びてデリケートゾーンを清潔に保つことで尿道周辺の細菌を減らし、感染リスクを低下させられます。

ただし、洗いすぎや強い刺激のある石鹸の使用は避け、優しく洗うことが大切です。また、性交渉後すぐに排尿することも膀胱内に侵入した細菌を洗い流すのに役立ちます。

これらの衛生習慣を日常的に実践することで、性交渉に関連した膀胱炎のリスクを軽減できます。

当院における膀胱炎治療の抗生物質について

当院における膀胱炎治療の抗生物質について

当院では膀胱炎に対して抗生物質を投与して治療します。ここでは膀胱炎の治療法やオンライン診療に関してご紹介します。

抗生物質のレボフロキサシンとは

膀胱炎の治療には、腸内細菌に効果的なニューキノロン系抗菌薬でもある「レボフロキサシン」の処方が有効です。当院での処方は下記の料金となります。

メニュー 料金(税込)
レボフロキサシン3錠 (通常の方向け)
8,800円
レボフロキサシン6錠 (確実に治したい方向け)
14,400円
診察料 無料
手数料 1,650円
送料 550円

※上記以外の費用はかかりません。

通常では3~4日間の服用で完治が見込まれます。1~2日で症状の改善を感じますが、自己判断で服薬を中止するのは危険です。

抗菌薬の服用を早期に中断すると細菌が完全に体外へ排除されず、耐性菌の発生リスクが高まることがあります。

また、症状が改善しても体内に残っている細菌により、繰り返し再発する危険性も増します。そのため、医師の指示通りにすべての薬を服用し、治療を完了することが重要です。

当院のオンライン診療の流れ

当院のオンライン診療はLINEを使用して行います。診療の流れは簡単ですので、ぜひ試してみてください。

  1. ホームページで当クリニックの公式LINEを登録する
  2. 問診票に記入する
  3. 医師より患者様にLINE電話を行い診察開始
  4. 希望するお薬を決定し、決済に進む
  5. 決済確認後、当日発送
  6. ご自宅にポスト投函・受け取り完了

レボフロキサシンは1日1回食前または食後に内服します。治療中にわからないことがあれば、LINEより24時間相談ができるので、いつでもお問い合わせください。

なお、症状が重い方には6錠のプランをおすすめしています。予算など踏まえた上で検討しましょう。

膀胱炎治療に関するQ&A

膀胱炎治療に関するQ&A

膀胱炎治療に関してまだわからないことがある方のために、患者様が悩む項目をよくある質問でまとめました。ここで疑問を解消しましょう。

膀胱炎は市販薬のロキソニンで治りますか?

膀胱炎の症状に対して、ロキソニンのような市販の痛み止めを自己判断で服用することはやめましょう。

ロキソニンは膀胱炎の原因である細菌感染に対して効果がなく、単に症状を一時的に緩和するだけです。痛みを抑えることで、かえって治療の開始が遅れることがあります。

さらに、痛み止めの使用により症状が軽減されることで、重症化のリスクを見逃す恐れもあります。膀胱炎は抗生剤治療が必要な疾患で、自己判断での対処は症状を悪化させるからです。

排尿時の痛みなど膀胱炎を疑う症状があった場合は早めに医療機関を受診し、医師の診断と治療を受けることが重要です。

膀胱炎は何科に受診する?

膀胱炎の治療は主に泌尿器科で行われます。泌尿器科は膀胱や尿道に関する疾患を専門とする診療科で、的確な治療を提供しています。

一方、内科でも尿検査を通じて膀胱炎の診断は可能です。さらに女性の場合は婦人科でも対応できることもあります。

しかし、膀胱炎の適切な診断と治療、潜んでいる合併症や再発のリスクには、泌尿器科の専門知識が最も適しています。当院のオンライン診療では膀胱炎専門の医師が担当しているので、安心してお任せください。

膀胱炎で血尿が出ました。

膀胱の炎症に伴う出血は出血性膀胱炎である可能性が高いです。原因はそれぞれ異なりますが、主にウイルスや細菌による感染、特定の薬剤の副作用、放射線治療の影響などが考えられます。

薬剤による出血性膀胱炎は、抗がん薬、免疫抑制薬、抗アレルギー薬が主な原因として知られていますが、漢方薬でも起こり得ます。

膀胱炎を一晩で治す方法は?

膀胱炎を一晩で治す方法はありません。膀胱炎は細菌感染による炎症で、しっかり治すにはある程度の時間が必要だからです。

抗生物質による治療を開始しても、症状は2〜3日間ほどで落ち着きますが膀胱炎を繰り返すことがあるため、すべての処方された薬を服用することが重要です。

完全に治るまでは1週間かかることもあります。

そのため、医師の経過観察に従って、膀胱炎の効果的な治療と再発防止に努めましょう。

膀胱炎中にやってはいけないことは?

下記に膀胱炎の治療中にやってはならないことをまとめました。

  • カフェインや刺激物の摂取
  • 排便後に後ろから前に拭かない
  • トイレを我慢する
  • 体を冷やす
  • 自己治療

特にカフェインは利尿作用があり、頻尿を引き起こしたり膀胱の炎症を悪化させたりすることがあります。

同様に、アルコール、スパイシーな食品、酸性の強い飲食物も膀胱を刺激するため避けてください。これらの刺激物は尿の酸性度を高め、細菌の繁殖を促進する環境を作り出してしまいます。

代わりに水やハーブティーなどの刺激の少ない飲み物を十分に摂取し、膀胱に優しい食事を心がけることが症状の緩和と回復に役立ちます。

なぜ女性が膀胱炎になりやすいの?

膀胱炎を引き起こす腸内細菌は、主に大腸や直腸に常在しており肛門の入り口に必ず存在しています。女性の場合、尿道の構造により簡単に菌が尿路系に侵入する可能性があります。

まず、肛門周囲の細菌が膣に移動し、そこから短い尿道を通って膀胱、さらには腎盂へと感染を起こすのが特徴です。

女性の尿道は男性に比べて短く、わずか3〜4cmしかないため、細菌が膀胱に到達しやすいことが挙げられます。この特徴が女性が膀胱炎にかかりやすい主な理由の一つです。

膀胱炎かと思ったら当院のオンライン診療へ

膀胱炎の症状チェックで「膀胱炎かもしれない」と感じた方は、症状が悪化しないためにもい医療機関で治療を行うのがおすすめです。

「病院に行くのは躊躇する」「忙しくて通えない」という方は気軽に診察ができる当院のオンライン診療を検討しましょう。

オンライン診療が初めての方でも丁寧にご案内いたします。

参考記事

重篤副作用疾患別対応マニュアル

間質性膀胱炎(ハンナ型)

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