
画像引用:厚生労働省
厚生労働省の調査によると、1日の平均睡眠時間が6時間未満の日本人の割合は、男性37.5%、女性40.6%という結果が出ており、男女とも全体的に睡眠時間が短いことがわかります。
さらに調査研究で7時間前後の睡眠時間を確保している方は、生活習慣病やうつ病の発症から死亡に至るまでのリスクが低いと報告されています。
それほど私たちにとって十分な睡眠は大切なのです。しかし、実際に夜眠ろうと思っても「なかなか寝付けない」「眠くならない」などの悩みを抱えている方は非常に多いのが現実です。
そこで本記事では、眠れないと頭を抱え込んでいる方のために、夜寝れないときの対処法をご紹介します。また、眠れないときにやってないけないNG行動も解説しているので、ぜひ参考にしてください。
【このコラムでわかる一覧】
不眠の原因は主に4つ
夜眠れないのは病気の可能性がある
夜眠れないときの5つの対処法
夜眠れないときにとってはいけないNG行動
睡眠不足が続くことで起こる悪影響
一瞬で眠れる方法
- カフェインやアルコール
- ストレス
- 体内時計のリズムが乱れている
- 女性ホルモンの変化
夜眠れないのはなぜ?
不眠の原因は主に4つ

早めにベッドに入ったものの、眠りに付けず時間ばかりが過ぎて焦ってしまった経験は誰にでもあるでしょう。眠れないのにはしっかりした理由があります。
ここでは眠れない原因を詳しくまとめているので、ぜひ最後までご覧ください。
- 原因①カフェインやアルコール
- 原因②ストレス
- 原因③体内時計のリズムが乱れている
- 原因④女性ホルモンの変化
原因①カフェインやアルコール
適度なアルコール摂取はリラックス効果をもたらす一方で、アルコールの体内分解に伴うアセトアルデヒドの生成が深い睡眠を妨げ、眠りの質を低下させてしまうことがわかっています。
アルコールを摂取して寝つきがよくなる傾向があるものの、その後の睡眠が浅くなります。そのため、寝酒による飲酒は逆効果です。
さらに、カフェイン、ニコチンのような覚醒作用を有する嗜好品は、睡眠に悪影響を与えるという指摘もされているので注意しなくてはなりません。
コーヒーや紅茶、緑茶などに含まれるカフェインは交感神経を刺激し、睡眠ホルモンである「メラトニン」の働きを抑制するとされています。これにより、カフェインの摂取が睡眠の質を低下させるのです。
原因②ストレス
ストレスや心理的な緊張は、睡眠に大きな影響を与える要因の一つです。
特に夜間になるとネガティブな思考が強くなりがちで、「あのときこうしていたら良かった」「もう少し頑張れれば」など、「たら・れば」の悩みや未来への不安が頭を巡ることがあります。
このようなネガティブな思考は寝つきを悪くし、睡眠の質を低下させることがあります。
予防策としては、ストレスを和らげる方法や好きなことに没頭することが重要です。過去のことや未来のことにとらわれずにリラックスできるよう心がけましょう。また、時には楽観的な考え方や睡眠に対するプレッシャーを取り払うことが、良い睡眠への第一歩となります。
原因③体内時計のリズムが乱れている
不規則な生活や夜更かしは体内時計のリズムを崩し、睡眠の質を低下させます。特に就寝前にパソコンやスマートフォンなどのデバイスの使用は注意が必要です。
これらのデバイスはLEDディスプレイを使用しており、ブルーライトを発しています。ブルーライトは覚醒作用があるため、寝る直前にこれらの光を直視することは睡眠の質を損ねる原因となってしまいます。
原因④女性ホルモンの変化
女性ホルモンの変化は睡眠に大きな影響を与えることがあります。特に生理周期においてはプロゲステロン(黄体ホルモン)とエストロゲン(卵胞ホルモン)の変動が重要です。
黄体期に入るとプロゲステロンが増加し、基礎体温が上昇します。この期間は体温リズムがメリハリを失い、日中の眠気が強くなったり、睡眠が浅くなったりすることがあります。
さらに更年期前後の約10年間には、エストロゲンの分泌が急激に減少するのが特徴です。これにより身体的、精神的な変化が起こり、不眠症の症状が見られることがあります。
良い睡眠習慣の見直しや、これらの周期に合わせたケアが重要です。睡眠に関する問題が継続する場合は、医師や専門家と相談することをおすすめします。
夜眠れないのは病気の可能性がある!
6つの症状を解説

夜眠れない人は、症状がはっきりしていることがあります。ここでは下記の6つの症状を解説しているので、参考にしてください。
- 不眠症
- 睡眠時無呼吸症候群
- 過眠症
- レストレスレッグス症候群
- 睡眠・覚醒リズム障害
- 周期性四肢運動障害
夜眠れない症状①不眠症
不眠症は「寝つきが悪い」「何度も目が覚める」「眠りが浅い」といった症状が慢性的に続く状態です。「眠りたい」という意思があるにもかかわらず、十分な睡眠を得られない状態を指します。
また、不眠症の症状は以下の4つに分類されます。
| 不眠症の種類 | 特徴 | 例 |
|---|---|---|
| 入眠障害 | 寝床に入ってから眠りにつくまでに時間がかかり、寝つきが悪い | 気がかりなことが頭に浮かび、目がさえてしまうことがある |
| 中途覚醒 | 眠りについた後、翌朝起床するまでの間に何度も目が覚める | 夜間頻尿が原因となる 再び眠りにつくことが難しい場合もある |
| 早朝覚醒 | 朝早く(30分以上前)目が覚め、その後眠れなくなる | 早期覚醒により日中に眠気を感じ、夕方以降に眠くなる |
| 熟眠障害 | 十分な睡眠時間があるにもかかわらず、眠りが浅く充実感がない | 一晩中眠りが浅く、質の良い睡眠が得られない |
不眠症の原因は身体的なものから精神的なものまでさまざまあり、個々の症状に合わせた対処が必要です。治療には睡眠導入剤や精神安定剤などの薬物療法が用いられますが、症状の重症度や症状によって適切な方法が提供されます。
また、不眠症が慢性的になると心理的な影響も大きくなるので早めの対策が必要です。
参照:e-ヘルスネット|不眠症
夜眠れない症状②睡眠時無呼吸症候群
睡眠時無呼吸症候群とは、睡眠中に何度も呼吸が止まったり浅くなったりして、体の低酸素状態が発生する病気です。この病気の症状には以下のような特徴が挙げられます。
- 周囲からいびきを指摘された
- 夜間の睡眠中に良く目覚める
- 息苦しくなって目覚める
- 起床時に頭痛や体のだるさを感じる
- 日中に眠気を感じる
また、睡眠時無呼吸症候群には閉塞型、中枢型、混合型の3つのタイプがあります。閉塞型の病態が最も一般的で、口や鼻から肺の入り口である声帯に至る通り道が細くなることによって発生します。
肥満は閉塞型の原因の一つで、睡眠中にのどの筋肉が緊張を失うため、通常よりも空気の通り道が狭くなり、呼吸が止まることがあるため要注意です。
夜眠れない症状③過眠症
過眠症とは、夜間に十分な睡眠をとったはずなのに、日中に異常な眠気が現れ、目覚めていることが難しい状態のことです。これが病的な眠気として現れる場合、過眠症と考えられます。
過眠症は、長期間にわたる睡眠不足や睡眠障害が原因で発生することがあります。過眠症による影響は以下の通りです。
- 過眠により日中に十分な集中力が維持できず、学業や仕事に影響が出る
- 過眠が継続すると「いい加減な人」と見られたり、社会的な信頼を失ったりする恐れ
- 過眠症は居眠り運転や作業中の事故のリスクが高い
- 生活が不規則になり、生活習慣病を引き起こす
過眠が継続する場合、睡眠時無呼吸症候群などの睡眠障害が関係してくる可能性があるため、医療機関での検査や治療が重要です。
参照:e-ヘルスネット|過眠
夜眠れない症状④レストレスレッグス症候群(むずむず脚)
レストレスレッグス症候群(むずむず脚症候群)は、主に夕方から深夜にかけて下肢を中心とした異常な感覚が現れ不眠や過眠を引き起こす病気です。
患者は足を動かすことで一時的に症状が和らぎますが、じっとしていると再び脚の不快感が現れます。このため、夜間の睡眠に影響を及ぼし、患者は十分な睡眠がとれなくなるので注意してください。
特徴的な症状は以下の通りです。
- じっとしていると下肢を中心にむずむずした不快な感覚が現れる
- 足を動かすと異常感覚が和らぐが一時的なもの
- 症状が夜間に出現するため、患者は十分な休息を得にくい
- 足が周期的に動くことがあり、睡眠の質を低下させる(周期性四肢運動障害)
レストレスレッグス症候群は中年以降に発症しやすく、女性に多く見られます。さらに鉄欠乏性貧血や腎不全の患者にも頻繁に見られることが多いです。
治療にはパーキンソン病患者の薬を使うことで睡眠の改善が期待できます。医師の指導のもと、専門の医療機関で検査や治療を受けることが重要です。
参照:e-ヘルスネット|レストレスレッグス症候群 / むずむず脚症候群
夜眠れない症状⑤睡眠・覚醒リズム障害

画像引用:e-ヘルスネット
実は人の体内時計は25時間周期です。地球の周期は24時間なので約1時間のズレが生じます。健康な人であればこのズレを修正できるのですが、睡眠・覚醒リズムに乱れが起こり、睡眠障害を引き起こしてしまうのです。
この睡眠障害は「概日リズム睡眠障害」と言われています。概日リズム睡眠障害は以下のパターンに分類されます。
- 時差症候群
- 交代勤務睡眠障害
- 睡眠相後退症候群
- 睡眠相前進症候群
- 非24時間睡眠覚醒症候群および不規則型睡眠覚醒
これらの概日リズム睡眠障害は、体内時計の調節機能が外部のリズムに同調しにくい状態で生じるため、適切な治療や生活習慣の調整が必要です。
夜眠れない症状⑥周期性四肢運動障害
周期性四肢運動障害(PLMD)は、睡眠中に下肢を中心とする四肢の筋肉が急速に収縮しては弛緩する不随意運動(ミオクローヌス)が周期的に繰り返し起こる症状です。
この症状が発生することで深い眠りが妨げられ、中途覚醒が増えます。軽い場合であれば症状を自覚しないことがありますが、重度の場合は日中の眠気や倦怠感を感じます。
PLMDと関連があるとされる疾患の一つに「不安脚症候群(RLS)」があります。RLSは安静な状態で下肢に異常な感覚が生じ、それを和らげるために動かすことが求められる症状が見られるのが特徴です。
これらの症状の原因の一つとして、鉄の不足が挙げられます。具体的には鉄不足がドパミンの産生を妨げ、これが神経伝達物質のバランスを乱すことが考えられています。
夜眠れないときの5つの対処法

夜眠れないときに行うと効果的な方法を5つご紹介します。眠れない方はぜひ実践してみてください。
- リラックスする
- 1日の始まりに太陽を浴びる
- 眠りに効くツボを押す
- アロマを焚く
- 適度に運動をする
改善方法①リラックスする
快眠するためには、まずは部屋の環境を整えるところから始めましょう。
- 自分にとって快適な温度と湿度に調節する
- 寝る前に部屋の明かりを暗めにする
- 加湿器を使って部屋を乾燥させない
- 心地よい寝具を選ぶ
- 心地よい音楽や自然界の音を流す
ゆっくりリラックスして過ごすことが大切です。食べ物を消化する時間も考慮して、寝る3時間前には食事を済ませ、寝る2時間前には入浴を済ませるのが理想的です。
ストレッチをするのも有効ですが、激しすぎると興奮ホルモンの交感神経が活発になってしまうため、布団の上で軽く行うのが良いでしょう。
これらのポイントを考慮して、自分に合ったラックスの方法を見つけてください。良い環境でリラックスすることで、質の高い睡眠が期待できます。
改善方法②1日の始まりに太陽を浴びる
体内時計は強い光や色温度など敏感に反応し、活動と休息のサイクルを調整します。午前中に光を浴びることで体内時計はリセットされ、覚醒や活動が活発化させることが可能です。
さらに夜中には暗い環境で光を避けることがメラトニンの分泌を増加させ、自然な眠りを促進します。そのため、起床時にはなるべく早く外に出て、太陽の光を浴びることが重要です。
特に日中はできるだけ自然光を利用することが大切です。カーテンを開け、自然光を取り込むようにしましょう。
改善方法③眠りに効くツボを押す

画像引用: 履正社医療スポーツ専門学校
「百会」(ひゃくえ)は、頭頂部にあるツボです。ツボは伝統的な東洋医学や指圧療法で重要視されています。このツボを刺激して心を落ち着かせるための手順は以下の通りです。
- 楽な姿勢で座り、深呼吸を行いリラックスする
- 両手の指先や手のひらを使い息を吐きながら、百会に向かってゆっくりと指を押し当てる
- そのまま5秒ほど押し続け、その後息を軽く吸い指をゆっくり離す
- 数回この手順を繰り返す
リラックスして自分のペースで行うことがポイントです。体調や気分によっては、ツボへの反応が異なることがあります。無理をせず、適度な刺激で行ってください。
改善方法④アロマを焚く
アロマはリラックス効果や睡眠の質を向上させるために有効な方法の一つです。香りは脳につながるため、ラベンダーなどの特定の香りが睡眠に良い影響を与えるとされています。
| アロマの使い方 | |
|---|---|
| ピローミスト | 好みのアロマオイルを水と混ぜ、スプレーボトルに入れる 就寝前に枕に向かってシュッと吹きかける |
| ロールオンタイプの フレグランス |
好みのアロマオイルを植物油と混ぜ、ロールボトルに充填する 腕や手首、首筋に塗り、香りを全身に馴染ませる |
| ボディークリーム | 香りのついたボディークリームを使用 就寝前に手や足などに塗布 ラベンダーやカモミール入りのものがおすすめ |
| ルームスプレー | 香りの好みに合わせたアロマオイルを水に混ぜ、スプレーボトルに充填する 寝室全体にスプレーして、リラックスした雰囲気を楽しむ |
これらの方法は手軽で続けやすく、就寝前のリラックスタイムに取り入れやすいです。ただし、アロマには個人差があり、好みや体調によって異なる反応があるかもしれません。少しずつ使用して試してみましょう。
改善方法⑤適度に運動をする
適度な運動は良質な睡眠につながります。特に有酸素運動は心臓血管機能を向上させ、体温の上昇とその後の急激な低下が睡眠を誘発させることがポイントです。
規則的な運動は睡眠サイクルを調整し、深い眠りを促進します。また、運動により心地よい疲れでストレスホルモンの分泌が減少し、リラックス効果が生まれるメリットも。
夕方に行うと体温が下がる傾向にあるので、自然に眠気を感じ寝つきが良くなります。ただし、運動の強度やタイミングは重要で、激しすぎると逆効果になることがあるので注意してください。
日常的に行う運動は生活の質を向上させ、心身の調和を促進する重要なポイントです。
夜眠れないときにとってはいけないNG行動

「眠ることができない」と思い悩んでしまうと、ますます眠れない状況をつくることになりかねません。ここでは眠れないときにやると逆効果になる行動をご紹介します。
眠れないからといって焦らない
寝つけないときは明日の仕事を考えたり次の日の眠気を心配したりと焦ってしまいがちです。しかし、その焦りがストレスにつながり交感神経が優位になります。
副交感神経が優位な状態が眠りに導くのですが、交感神経が活発だと心拍数や血圧が上がり、リラックスすることが難しくなるのです。
焦りは心身に緊張をもたらし、入眠を妨げる原因となります。焦らず冷静に、深呼吸や瞑想などのリラックス法を試してみるのもおすすめです。自然な眠りを誘い、安眠につながるでしょう。
どうしても眠れないときは
ベッドでリラックスしようとしても眠れない場合は、一度ベッドから離れてみてください。暗い環境で横になっているとネガティブな思考が頭を巡りやすくなり、眠りにくくなります。
ベッドで眠れない経験が続くと、脳が「ベッド=眠れない場所」と結びつき、慢性的な不眠につながる恐れがあります。そのため、「とりあえず横になる」ことは避け、一度起き上がりましょう。
ベッドを離れたら、穏やかな状態を保つよう心がけます。退屈な本を読んだり、気になっていたことを片付けたりすると気持ちが切り替わりやすくなるかもしれません。
また、少しの量のホットミルクやノンカフェインの飲み物を飲むのもおすすめです。
訴求CTA設置「眠れないときは専門医に相談しよう」
睡眠不足が続くことで起こる悪影響

睡眠不足が続くと「睡眠負債」と呼ばれる症状が出始めます。
睡眠負債とは、長期間にわたり十分な睡眠時間を確保できず蓄積されていき、心身に悪影響を及ぼしてしまうことです。職業や日々の活動量によって異なりますが、通常は6.5時間から7時間が適切とされます。
例えば、本来7時間寝るべきなのに5時間しか寝ていない場合、10日で20時間、30日で60時間の睡眠負債が発生します。この負債が蓄積すると、注意力低下、記憶障害、情緒不安定などが引き起こされ、日常生活に支障をきたすことがも。
そのため、十分な睡眠を確保し、睡眠負債を蓄積させないよう心がけることが重要です。
- 昼間でも眠い
- よく眠った感覚がない
- 朝起きれない
- 体がだるい・重い
- 体調を崩しやすい
- 太りやすい
- イライラしやすい
少しでも当てはまる方は、睡眠時間の見直しを図りましょう。
夜眠れない人のQ&A

「どうすれば眠れるのか分からない」そんな方のために、皆さんが悩んでいる心配ごとや疑問をまとめました。
一瞬で眠れる方法はある?
一瞬で眠れるか保証はできませんが、いろいろ試してみるのもおすすめです。まずは「アリス式睡眠法」を試してみましょう。
- 布団の上であぐらをかく
- 何も考えず目を閉じてゆっくりした呼吸を意識する
- 頭の中に浮かんだ映像をぼーっと見る
- うとうとし始めたら横になって眠る
布団に入っても眠れない場合は数回繰り返してください。
いろいろ考えすぎて眠れないです
いろいろ考えすぎてしまうときは頭がフル活動して興奮している状態です。悩みがどんどん増していくので、あまり考えないことが大切ですが、いったん心を落ち着かせるようにしましょう。
そんなときは筋弛緩法がおすすめです。
- 布団の上に仰向けになる
- 目を閉じて深呼吸する
- 両手を握りしめ、手のひら全体に緊張を感じる
- 10秒ほど両手に力を入れる
- 一気に力を抜いて緊張が解けた感覚をゆっくり味わう
- 同じ手順で上腕、背中、肩、首、顔、腹部、足、全身と順番に繰り返す
この筋弛緩法は、疲れたり緊張したりしている身体を緩め、心地よいリラックス状態を誘います。繰り返し行うことで、寝つきが良くなり、安眠につながるでしょう。
眠れない場合は横になるだけでもいい?
眠れないときに部屋を暗くして横になることは、一見すると身体を休める良い方法のように感じられますが、実は注意が必要です。暗い部屋でじっとしていると、脳がその場所を眠りに適さない場所と認識してしまう可能性があるからです。
また、夜に暗い中でじっとしていると、余計な考えが頭を巡りやすくなります。ストレスや不安などが頭を占め、ますます眠りにくくなることがあるかも知れません。
しかし、同時に眠れないときに横になることは、肉体的な休息が得られリラックス効果をもたらします。暗い部屋である必要はなく、少し明るい環境でも構いません。
軽い読書や静かな音楽を聴くなどを取り入れることで、リラックスした状態を導きます。寝つきにくいと感じたら、一度起きて別の場所でリラックスしたり、軽いストレッチをしたりすることも検討してみましょう。
その際はスマートフォンを見るのは控えるようにしてください。
眠れないまま朝になったとき、どうすると良い?
眠れないまま朝になってしまう場合、医学的には「不眠症」に該当します。睡眠の異常によって、社会生活機能に障害が生じる「睡眠障害」の原因は生活習慣の要素が大きいため、まずはそれを改善することが大切です。
しかし、生活習慣の改善が不十分である場合や、他にも解決できない問題がある場合は、病院で専門医の診察を受け、的確なアドバイスをもらうことも検討しましょう。
また、眠れないまま朝になって仕事に行く際は、自動車や自転車の運転に気をつけてください。
眠れないまま朝になった日には、寝る前に体を温め、就寝時刻に向けて深部体温が下がるように調整すると効果的です。深部体温の低下が眠気を誘います。
訴求CTA設置「オンライン診療で医師のアドバイスが聞ける」
夜眠れないときの対策まとめ
人間は加齢によって睡眠時間が少なくなることがわかっています。15歳で8時間程度、25歳で7時間、45歳で約6.5時間、65歳になると6時間と減少していきます。
適した睡眠時間は個人差がありますが、昼間に眠気を感じたら睡眠不足だと思っても良いでしょう。夜眠れないときはリラックスして副交感神経を優位に立たせることで、自然と眠りにつける可能性があります。
睡眠不足が慢性化すると病気に発展することも考えられるため、対策を行ってもどうしても夜眠れない方は、専門医に相談することも大切です。


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